民泊清掃を3LDK・戸建てで頼むといくら?広い物件の相場と見積もりの落とし穴

3LDK戸建て民泊の広いリビングと階段掃除の様子 清掃の相場・費用

都内で3物件を回している兼業オーナーの私が、一番見積もりで面食らったのが3LDKの戸建てでした。ワンルーム感覚で「1回1万円くらいかな」と思っていたら、初回の見積書に27,500円と書かれていて、金曜の夜に会社帰りの電車で二度見しました。

広い物件は、面積が2倍になっても料金は2倍では済みません。掃除する部屋数、リネンの枚数、階段、庭やベランダ。積み上がる要素が全部違います。ここを知らないで発注すると、あとから追加請求で揉めます。

この記事では、私の手元にある3LDK・戸建て物件の見積書、近隣のオーナー仲間から共有された金額、それと業界の公開価格をつき合わせて、東京で3LDK・戸建てを外注するときの現実的な相場と、広い物件特有の落とし穴を整理します。

この記事の要点

  • 東京で3LDK・戸建て民泊の1回あたり清掃費は編集部調べで15,000〜30,000円が実勢レンジ(広さ・階数・リネン枚数・繁忙期で変動)。
  • ワンルームの3〜5倍の金額になる主因は面積ではなく「部屋数×リネン枚数×階段の有無」の掛け算。
  • 戸建て特有の追加費目は、階段清掃、庭・ベランダ、複数バスルーム、駐車場のゴミ、忘れ物確認の動線長さの5つ。
  • 家主不在型で戸建てを運営する場合、住宅宿泊事業法第11条により住宅宿泊管理業者への委託が原則必要(オーナーが登録している場合を除く)。
  • 広い物件は相見積もりで3社比較すると1回あたり3,000〜8,000円の差が出やすいので、社数を絞りすぎない。

一社ずつ電話して条件を伝えるのが大変なら、間取り・エリア・リネン要否を入れて複数の清掃業者にまとめて相談できる見つける君を試すのが早いです。3LDK以上は業者側の得意不得意が特に分かれるので、比較のとっかかりに使ってます。

3LDK・戸建て民泊の1回あたり相場は東京でいくらか

結論から書くと、東京で3LDK・戸建ての民泊清掃を外注する場合、1回あたりの相場は編集部調べで15,000〜30,000円が実勢です。3LDKマンションで15,000〜22,000円、戸建て(2階建て)で20,000〜30,000円あたりが中央値の感覚。ここにリネン、繁忙期割増、深夜対応が乗ると3〜4万円に届くこともあります。

公開されているサービスの価格帯を見ても、東京のHoan Cleanが3DK/3LDK(80㎡未満)で17,600〜24,200円、戸建て2階建てで24,200〜33,000円と示しています。仲介プラットフォームのミツモアだと3LDK戸建てで84,930円のケース(水回り3箇所・リネン30枚込み)も出ていて、条件が特殊だと跳ね上がる。

私の手元の3件のうち、浅草の1LDK(約45㎡)は1回9,500円で回してます。仮にこれが同じエリアで3LDK・75㎡になったら、業者に聞いた感触では17,000〜21,000円くらいに乗るとのことでした。単純に面積比(45→75で約1.67倍)ではなく、部屋数と水回りの数で刻んでくる、と言ってました。

間取り・タイプ別の実勢レンジ(東京)

間取り/タイプ面積目安清掃のみ(税抜)リネン込み
3LDKマンション65〜80㎡13,000〜18,000円17,000〜24,000円
戸建て 平屋・1階建て60〜80㎡14,000〜20,000円19,000〜27,000円
戸建て 2階建て80〜110㎡17,000〜25,000円24,000〜33,000円
戸建て 大型(3階建て等)110㎡〜22,000〜35,000円30,000〜45,000円
編集部調べ/2025〜2026年時点。東京23区の実勢を、複数業者の公開価格と私が受け取った見積書、近隣オーナーの共有金額から集計。エリア・繁忙期・リネン枚数で変動

広さの階段は50㎡、70㎡、90㎡、110㎡あたりで刻まれることが多い。「70㎡までは同じ料金、そこから+3,000円」といった業者側の内部ルールがあり、たとえば69㎡と72㎡でランクが1つ変わるケースがあります。見積もり時に「うちは何㎡ですか?次の刻みまでいくらですか?」を聞いておくと、後から広さの解釈で揉めません。

なぜ広い物件は面積比以上に高くなるのか

ここを理解すると、見積書のブレの理由が全部わかります。3LDK・戸建てが高くなる主因は面積そのものではなく、「掃除対象の点数」の掛け算です。

私が発注しているワンルーム物件との比較で言うと、新宿の25㎡ワンルーム(1回5,500円)は、掃除する部屋が実質1つ、ベッド1、水回り3セット(バス・トイレ・キッチン)です。これが3LDK戸建てになると、寝室が3つ、リビングとダイニング、水回り4〜5セット、階段、玄関の広さ、庭やベランダの多さ。単純計算で作業対象が3〜4倍に増えます。

もっと厄介なのが「時間の非線形性」。25㎡は1人で90分ですが、3LDK戸建ては1人だと4時間以上、2人体制で2時間半かかる。ここで2人×2.5時間の人件費と、戸建て特有の作業(階段、複数バス)が乗る。掃除の効率は面積が広がるほど落ちる、と業者さんから聞きました。

「点数」で見積もりを読む

広い物件の見積書は、面積ではなく「点数」でチェックすると齟齬が減ります。私が使っているのは、寝室数・バスルーム数・トイレ数・階段有無・洗面台数・キッチン数・ベランダや庭の有無、の7点。ここを発注時に文字で書いて渡すと、業者は正確な工数を組めます。

過去に、寝室3・トイレ2・バス2・階段ありの戸建てで、寝室数を伝え忘れて「3LDKです」だけで見積もりを取ったことがあります。当日、業者から「布団3セットは想定外」と連絡が来て、追加5,500円。あれは私のミス。

広い物件の見積もり交渉は、間取り図(or 手書きの平面図)をPDFで送るのが最速です。1回それを送ると、そのあとの相見積もりも全部同じ条件で比較できる。以前まとめた見積もり依頼で必ず伝える7項目を戸建て用にカスタムして使ってます。

戸建て特有の見積もりの落とし穴5つ

ここが本題です。3LDKマンションと戸建ての最大の差は「延長線上の部屋の広さ」ではなく、「マンションでは発生しない項目」が5つ増えることです。順番に書きます。

1. 階段清掃の上乗せ

2階建て以上の戸建てで必ず発生します。階段は歩幅が狭くて掃除機がかけにくく、蹴上げ(垂直面)と踏み面の両方を拭く必要がある。手すりの拭き上げまで入れると意外と時間を食います。1階分の階段でだいたい+1,500〜3,000円の上乗せが相場でした。

3階建てだと+3,000〜5,000円。私は当初これを「そんなに?」と思って交渉したのですが、業者さんに「階段は事故リスクが高いので慣れたスタッフを充てる」と説明されて納得しました。

2. 庭・ベランダ・駐車場の扱い

戸建ての庭と駐車場は、業者によって「見積もりに含む/別料金/対象外」に分かれます。ここが一番揉めやすい。私が最初に見た見積書では「屋外は対象外」で、実際にはゲストがタバコを庭に投げていて、次のゲストが到着した瞬間にクレームを受けた。

そう。これが厄介。庭の清掃を明示的に発注すると+2,000〜4,000円。「対象外だがゴミが目立つ場合は写真報告する」という中間対応の業者もあります。契約時に「屋外の範囲はどこまでか」を必ず文字で残してください。

3. リネン枚数の跳ね上がり

3LDKで最大宿泊人数が6〜8名の物件だと、シーツ・枕カバー・掛け布団カバー・バスタオル・フェイスタオルを合計すると1回50枚を超えます。ワンルームの2名分は10枚前後なので、リネンだけで5倍。

レンタルリネンだと1枚あたり150〜350円の単価がそのまま乗るので、リネンだけで7,500〜17,500円。3LDK戸建てだと清掃費とほぼ同額のリネン費が発生するイメージです。自前運用にすると洗濯代・保管場所・破損時の実費補填の負担が別で乗る。詳しい判断軸はタオルの買い替えタイミングを戸建てサイズに読み替えて考えてます。

4. 複数バスルーム・トイレの掃除時間

戸建ての多くは1階と2階にトイレがあり、バスルームも1〜2つ。水回りは1セットあたり15〜25分の時間がかかるので、点数が増えると単純に時間が増える。バス2・トイレ2の物件で+3,000〜5,000円の見積もりを見ました。

私の浅草物件は1LDKでバス1・トイレ1ですが、これが3LDK戸建ての2バス2トイレになると、水回りだけで作業時間が2倍近くになる、と業者から実データを見せてもらったことがあります。

5. 忘れ物確認と動線の長さ

これは見積書に書かれないけど、実は時間を食います。3LDK戸建ての忘れ物確認は、各部屋のクローゼット・ベッド下・引き出し・ソファ下・バスの棚まで見ないといけない。忘れ物の見落としが原因のクレームは、AirCoverの対応期限があるので後から取り戻せない場合があります。

忘れ物対応を丁寧にやる業者ほど戸建て料金がやや高い傾向を感じました。安さだけで選ぶと、確認が雑になって結局オーナー側に跳ね返る。

面倒な条件を全部整理して業者に伝えるのが億劫なら、間取りと備品条件を1回入力するだけで複数社に一斉に相談できる仕組みを使うと、比較の初速が上がります。3LDK・戸建てのように条件が多い物件ほど恩恵が大きいと感じてます。

実際の見積書を並べて比較したときの差額

近所の3LDK戸建てを運営しているオーナー仲間が、同じ物件で3社から見積もりを取った結果を共有してくれました。物件は世田谷区の2階建て・約90㎡・最大宿泊6名・階段あり・バス1・トイレ2・小さな庭ありの条件。同じ条件で下記の通り。

業者清掃費リネン階段合計(税抜)
A社(大手代行)18,000円10,500円込み+2,000円30,500円
B社(地域密着)16,500円9,800円+2,500円込み28,800円
C社(個人フリーランス)14,000円実費+1,500円+1,500円17,000円+リネン実費
2025年秋・世田谷区の3LDK戸建て・オーナー仲間が共有した実額。リネン枚数36枚・稼働月8回想定

この表を見て気づくのは、「合計金額」より「何が込みで何が別か」が業者ごとに違うこと。単純な安さだけ見るとC社が魅力ですが、リネン実費・繁忙期の枠取り・保険加入の有無で長期的にはB社が損益分岐で優位でした、というのが仲間の結論。

3LDK以上のサイズだと、業者ごとの価格差が3,000〜8,000円/回で開くので、月8稼働なら年間で20〜70万円の差になります。ここは相見積もりの効果が大きい領域。3社ちゃんと取る意味がある、と私も感じてます。相見積もりの取り方は何社に相見積もりを取るべきかの記事に整理しました。

法規面:戸建て民泊で押さえておくこと

3LDK・戸建て規模の民泊はほぼ「家主不在型」で運営されます。家主居住型は、実際に届出者が生活しているのが要件(住民票と生活実態)で、戸建てを丸ごと貸すスタイルとは基本的に両立しにくい。

家主不在型の場合、住宅宿泊事業法第11条により、住宅宿泊管理業者への管理業務委託が原則必要です(オーナー自身が住宅宿泊管理業者として登録している場合を除く)。清掃だけを民間の清掃業者に発注する場合でも、管理業務全体の責任は登録を受けた住宅宿泊管理業者が負う仕組み。

戸建てだと近隣配慮の要件(外国語での案内、周辺への説明)も厳しめに見られる自治体があるので、清掃業者に「近隣からゴミ出しについて言われたら誰が対応するか」を契約時に決めておく必要があります。曖昧なままだと、金曜の夜に近所からのクレーム電話をあなたが取ることになる。私はそれをやりました。詳細は東京の民泊ゴミ出しルールで自治体別に整理しています。

法規・届出周りは自治体で運用が違います。世田谷区、杉並区、目黒区あたりは戸建て民泊の届出審査が厳しい。届出前に必ず自治体の民泊窓口・保健所に一次情報として確認してください。

繁忙期・深夜対応で戸建てはどれくらい上乗せされるか

戸建ての繁忙期割増は、ワンルームより厳しく効きます。ワンルームの繁忙期割増が10〜20%なのに対し、戸建ては15〜30%乗るケースを見ました。理由はシンプルで、業者側の1件あたりの拘束時間が長いので、繁忙期に他の案件を断らないといけない機会損失が大きいから。

2026年のGW、お盆、年末年始、桜シーズンの週末。私の浅草物件(1LDK)は+15%でしたが、同じ業者に3LDK戸建てを頼んでいる仲間は+25%を提示されていました。戸建てオーナーは「割増率も別で交渉できる」ことを覚えておいた方がいい。

深夜・早朝の対応は、労働基準法第37条の深夜割増(22時〜翌5時、25%以上)が根拠になります。戸建ては作業時間が長いので、深夜帯にまたがる時間が増えて、割増が効いてくる時間も増える。20時開始→23時終了のケースだと、22時以降の1時間分に25%が乗る。

戸建てで深夜対応が発生しがちなオーナーは、時間帯別の相場を先に見ておくと交渉が楽です。私は深夜・早朝対応の追加料金を参考に、契約書に「22時までに終わる工程を組む」と明記して発注してます。

月契約と都度発注、戸建てはどっちが得か

3LDK・戸建ての稼働が月10回を超えるなら、月額固定契約を交渉する価値があります。都度発注だと1回25,000円×10回で25万円/月。月額固定にすると22万円前後まで下がる交渉例を聞いたことがあります(10%前後の割引)。

ただし、戸建ての月契約は、稼働が繁忙期に集中して閑散期に落ちる物件だと不利になります。月8回想定で契約したのに実際は月4回しか稼働しなかった月、私はワンルームでこれをやって損しました。戸建ては1回の単価が高いので、損失も大きい。

戸建てオーナーの現実解は、月契約と都度発注の中間としての「最低回数保証付き従量制」だと個人的には思ってます。詳しい試算は月契約と都度発注の比較を戸建てサイズに読み替えて検討してみてください。

3LDK・戸建て発注で失敗を減らすチェックリスト

ここまで書いたことを、実際に発注するときに使うチェックリストにまとめます。私が仲間に共有しているものと同じ内容です。

  • 間取り図(or 手書き平面図)を送付し、寝室数・水回り数・階段有無を明記した
  • 最大宿泊人数とリネン枚数(シーツ・枕カバー・バスタオル・フェイスタオルの合計)を書いた
  • 庭・ベランダ・駐車場の清掃範囲を「含む/別料金/対象外」で確認した
  • 階段清掃の料金(1階分あたり)と、3階建て以上の追加料金を確認した
  • 複数バスルーム・トイレの水回り数と単価を確認した
  • 繁忙期の割増率(%)と、繁忙期の枠確保優先度を契約書に入れた
  • 深夜対応の可否と、22時以降の割増を確認した
  • 保険加入の有無、賠償上限額を確認した
  • 忘れ物確認の範囲(どこまで見るか)を発注書に書いた

この9項目を最初に整えると、あとの相見積もりが全部同じ条件で並ぶ。3LDK以上は条件が多い分、揃えないで比較すると数万円単位で判断を間違えます。

個人的に判断が分かれると感じているのは、「戸建てを1社に完全に任せるか、リネンだけ別業者に切り出すか」。前者はやり取りが1本で楽、後者は年間コストが下げやすい。私はまだ答えを持ってません。あなたの稼働ペースと自分の可処分時間で決めるしかない、と思ってます。

3LDK・戸建てのように条件が多い物件ほど、業者選びで年間コストが数十万円変わります。まずは複数社に条件を投げて反応を比べるところから始めるのがいい。

よくある質問

3LDK戸建てで1回2万円は高すぎますか?

高すぎない、というのが結論です。編集部調べの東京の実勢レンジでは3LDK戸建てのリネン込みで19,000〜27,000円が中央値。2万円はむしろ相場の下限に近い金額です。むしろ2万円で「階段込み・リネン込み・繁忙期割増なし」なら安い部類。ただし何が含まれるかを明細で必ず確認してください。

戸建て民泊で自分で清掃しても法的に問題ないですか?

戸建てを丸ごと貸すスタイルは実務上ほぼ家主不在型になります。家主不在型は住宅宿泊事業法第11条で住宅宿泊管理業者への管理業務委託が原則必要です。オーナー自身が住宅宿泊管理業者として登録している場合を除き、清掃を含む管理業務は登録業者に委託する必要があります。自治体によって解釈の細部が異なるので、必ず一次情報として管轄の民泊窓口に確認してください。

戸建ての階段清掃はどれくらいの追加料金が相場ですか?

1階分の階段で+1,500〜3,000円が相場感です。3階建てだと+3,000〜5,000円に届くケースが多い。基本料金に含まれる業者もあるので、「階段清掃は基本料金に込みか別料金か」を発注前に必ず確認してください。手すりの拭き上げまで含むかも別途明記してもらうと安心です。

3LDK戸建てで繁忙期の枠を確保するコツはありますか?

1件あたりの拘束時間が長いので、業者側の年間スケジュールに早く入れておくのが最大のコツです。GW・お盆・年末年始は3ヶ月前には枠を押さえたい。私は「最低月◯回発注する代わりに繁忙期の優先枠を確保する」条項を契約に入れています。閑散期の稼働率とセットで交渉するのが現実的です。

戸建て民泊のリネンは自前とレンタルどちらが得ですか?

戸建ての最大宿泊6〜8名だとリネン枚数が多く、洗濯・保管の負担が重いのでレンタルが現実的な選択になりやすい、と個人的には感じてます。ただし稼働月10回を超える物件だと自前運用の年間コストがレンタルを下回るケースもあります。稼働ペースと自宅の保管スペース、洗濯にかけられる時間で決まる話なので、一律の正解はありません。ざっくり試算した上で3ヶ月ごとに見直すのがおすすめです。

あわせて読みたい

タイトルとURLをコピーしました