民泊アメニティの原価はいくら?1泊あたりのコストと満足度の最適バランス

民泊のアメニティ品と電卓が並ぶ原価計算のイメージ リネン・備品・アメニティ

新宿の物件の下駄箱を開けたら、歯ブラシの在庫が3セットしか残っていなかった。金曜の22時、翌日はチェックイン2件。会社帰りに慌ててコンビニに寄って、6セット詰め合わせを買い足した。1セット120円。清掃業者に渡す前提の在庫管理が甘かった、と反省した夜だった。

兼業で3物件(新宿ワンルーム・浅草1LDK・大田区ワンルーム)を回していると、アメニティの原価は「1泊いくらか」で見ておかないと、月末に伝票を積み上げてから青ざめる。歯ブラシ、シャンプー、コットン、スリッパ、コーヒー。1個ずつは数十円でも、稼働日数×人数で掛け算になる。ここでは自分が実際に使っている品目と、1泊あたり原価を出す。

先に断っておくと、以下の数字は編集部(=自分の運営)調べ、2025年時点の東京での実勢。仕入れ先・ロット・ゲスト構成で変動するので、あなたの物件でそのまま当てはまるわけではない。ただ、内訳の見方と削り所の判断は流用してもらえるはず。

  1. この記事の要点
  2. 民泊アメニティの原価は1泊いくらか(結論と内訳)
  3. 品目別に原価を分解する(うちの3物件で実際に使っている単価)
    1. 水回り・洗面のアメニティ
    2. 居室・キッチンの消耗品
    3. トイレ・浴室の按分費
  4. 満足度との最適バランス(削っていい品・削れない品)
  5. 仕入れ先の使い分けで原価は2〜4割変わる
    1. 業務用ECの主戦場(アスクル・モノタロウ・楽天業務用)
    2. 量販店(ドンキ・ドラッグストア)
    3. 100円ショップ(ダイソー・セリア)
    4. 清掃業者経由での一括仕入れ
  6. 物件タイプ別のシミュレーション(ワンルーム/1LDK/ファミリー)
  7. 在庫管理と補充の実務(月末に足りなくなる問題)
    1. 持ち帰り対策:袋詰めと大容量ボトル
    2. 繁忙期対策:3〜4月とGW前は1.5倍積む
    3. 清掃業者との連携:写真報告に在庫欄を追加
  8. よくある落とし穴と、原価を下げる時のブレーキ
  9. 季節と客層で原価はどう動くか(実データ)
  10. 結局、原価と満足度のバランスをどう決めるか
  11. よくある質問
    1. Q1. 民泊のアメニティで最低限置くべき品は何ですか?
    2. Q2. アメニティ原価は売上のどのくらいが妥当ですか?
    3. Q3. 業務用の仕入れは最低いくらから始められますか?
    4. Q4. 民泊アメニティに法律上の決まりはありますか?
    5. Q5. 清掃業者にアメニティ補充もお願いできますか?
    6. Q6. 高級ホテルみたいなブランドアメニティを置くと元が取れますか?
  12. あわせて読みたい

この記事の要点

  • 東京の1泊1名あたりアメニティ原価は、必要最小限で約150〜250円、標準的な構成で約280〜450円が編集部調べの目安(2025年、業務用まとめ買いベース)。
  • 原価の内訳は歯ブラシ・シャンプー類・タオル使い回し費・コーヒー/水など消耗品が中心で、単価が張るのはスリッパと個包装アメニティ。
  • 満足度が高いのはドライヤー・十分な数のタオル・清潔なリネン・Wi-Fi。歯ブラシは有り無しでレビューが変わりやすい必須級だが、逆に削っても影響が小さい品もある。
  • 業務用(アスクル・モノタロウ)と量販店(ドンキ・ドラッグストア)の使い分けで、同じ構成でも1泊原価が20〜40円変わる。
  • 月間稼働20泊のワンルームなら、月アメニティ費は目安で3,000〜9,000円レンジ。削るなら「開封率が低い品」から。

一社ずつ問屋を回って単価を比較するのが大変なら、条件を入れるだけで民泊清掃・リネン業者を比較できる見つける君を使うと、消耗品込みの発注もまとめて相談できて楽です。

民泊アメニティの原価は1泊いくらか(結論と内訳)

結論から。東京で3物件を回してきた実感だと、1泊1名あたりのアメニティ原価は必要最小限で150〜250円、標準構成で280〜450円、こだわりコースで500〜700円というレンジに収まる。ここには清掃時に交換するタオル・シーツのクリーニング相当費は含めず、いわゆる「置いて減っていく消耗品+使い捨てアメニティ」に絞った額。

最小構成は歯ブラシ2本・ミニシャンプー類・ハンドソープ小分け・トイレットペーパー按分・コーヒースティック2本・ミネラルウォーター2本くらい。標準になるとここにコットン/綿棒セット、ヘアゴム、スリッパ、ボディタオル、紅茶、ティーバッグが加わる。こだわりに行くと入浴剤、フェイスマスク、地域のお菓子、ボトル入りアメニティが乗ってくる。

うちの浅草1LDKは定員4名なので、標準構成×4名で1泊約1,400円。稼働20泊で28,000円。ワンルームは1〜2名なので同じ構成でも1泊300〜600円、月6,000〜12,000円。物件タイプごとにアメニティ費の絶対額が全然違うのが実感値。

構成レベル含まれる品1泊1名あたり原価目安(編集部調べ・2025年)
必要最小限歯ブラシ・シャンプー類・ハンドソープ・水1本150〜250円
標準上記+スリッパ・コットン綿棒・コーヒー/紅茶・アメ数個280〜450円
こだわり上記+入浴剤・フェイスマスク・ボトルアメニティ・地域菓子500〜700円

この数字は業務用まとめ買いを前提にした値。ドラッグストアで単発買いすると同じ品でも2〜3割高くなる。仕入れ先の話は後段で詳しく書く。

品目別に原価を分解する(うちの3物件で実際に使っている単価)

ここが一番知りたいところだと思うので、品目ごとに実勢単価を出す。すべて2025年時点、アスクルとモノタロウ、地元の業務用問屋、ドンキとダイソーを組み合わせて仕入れた実費ベース。ロットや時期で±20%は動くので、レンジで捉えてほしい。

水回り・洗面のアメニティ

  • 歯ブラシセット(歯磨き粉付き):1セット20〜45円(100本箱買い時)/コンビニ単発だと120〜200円
  • ミニシャンプー・コンディショナー・ボディソープ(各10ml前後):3点セットで60〜120円
  • ヘアブラシ(使い捨て):40〜80円
  • コットン&綿棒セット:15〜30円
  • カミソリ(2枚刃):25〜60円
  • ヘアゴム:5〜15円

水回りは「無いと確実にレビューで指摘される品」(歯ブラシ・シャンプー類)と「無くても文句が出ない品」(カミソリ・ヘアゴム)が混在している。うちは歯ブラシとシャンプー類は必須、その他は季節と客層で調整している。

居室・キッチンの消耗品

  • ミネラルウォーター500ml:1本30〜60円(箱買い時)
  • ドリップコーヒー:1袋15〜35円
  • 紅茶・緑茶ティーバッグ:1袋5〜15円
  • 個包装のアメ・チョコ:1個5〜20円
  • スリッパ(使い捨て):1足50〜120円(不織布)/繰り返し使う洗えるタイプは1足300円前後を10回転運用

スリッパが地味に重い。使い捨ての不織布を1泊定員分置くと、4名の物件なら1泊200〜400円がここだけで消える。うちの浅草1LDKは、外資系のホテルでよくある「洗って再利用するEVAスリッパ」に途中で切り替えて、清掃時にアルコール拭きしてもらう運用にした。1足10回持てば実質30円/回。

トイレ・浴室の按分費

  • トイレットペーパー:1泊按分で10〜25円
  • ティッシュ:1泊按分で5〜15円
  • ハンドソープ詰め替え按分:1泊1〜3円
  • ゴミ袋按分:1泊5〜10円

按分系は単価が小さくて忘れがちだけど、稼働20泊×3物件で積み上げると月1,000円以上になる。トイレットペーパーだけは「シングルとダブル」「メーカーもの」でレビュー体感が変わるので、ここはケチらないほうがいい、と思ってます。

品目ごとに単価を追いかけるのは、正直、1物件でも面倒。3物件になると発注リストと在庫チェックだけで週1時間持っていかれます。清掃業者に「消耗品の補充と在庫連絡まで込みでいくら?」と聞いて丸ごと任せる選択肢もあり、うちも一部そうしています。

満足度との最適バランス(削っていい品・削れない品)

原価を最小化するだけならアメニティは全部撤去すればいい。でも当然、レビューが崩れる。うちが3年運営して見えてきた「削っても影響が薄い品」と「削るとレビューに直撃する品」の線引きを共有する。

削れないのは、歯ブラシ・シャンプー類・タオル・トイレットペーパー・ドライヤー。この5つはどれか1つでも欠けると星4以下が現実的にあり得る。特に歯ブラシは日本人ゲストにとって「あって当たり前」の期待値が高く、無いだけで軽い不満コメントが付く。

削っても平気だった品もある。うちの新宿ワンルームは、置いていた「使い捨てカミソリ・シャワーキャップ・入浴剤」を半年やめてみたが、レビューに1件も指摘は出なかった。開封率で言うと、カミソリは10%未満、シャワーキャップに至っては5%以下だった体感。

開封率と満足度の関係は、以前に整理したアメニティの費用対効果ランキングでも触れたが、要は「使われる頻度が高い×置き忘れると気付かれる」品ほど残す価値がある、というシンプルな話。

区分代表的な品判断
残す(削るとレビュー直撃)歯ブラシ・シャンプー類・タオル・トイレットペーパー・ドライヤー撤去NG
残したい(客層による)スリッパ・コットン綿棒・ミネラルウォーター・コーヒー定員や物件の価格帯で調整
削っても影響薄いカミソリ・シャワーキャップ・ヘアゴム・入浴剤・パジャマ開封率を見て撤去可

補足として、これはうちの東京都心の物件(ビジネス〜観光の短期滞在中心)の話。ファミリー向けや長期滞在の物件では判断が変わる。子供連れが多いなら子供用歯ブラシがあると好印象、みたいな軸が加わる。

仕入れ先の使い分けで原価は2〜4割変わる

同じ品を同じ数だけ置いても、どこで買うかで月コストが目に見えて変わる。うちは4つのチャネルを使い分けている。

業務用ECの主戦場(アスクル・モノタロウ・楽天業務用)

歯ブラシ100本セット、ミニアメニティ100セット、ミネラルウォーター24本ケースなど、まとめて回転させる品はここが最安。翌日届くのも大きい。うちは基本ここでベースを組む。

量販店(ドンキ・ドラッグストア)

急ぎで補充したいときと、ゲストへの「ちょっと嬉しい」の演出用。個包装のご当地菓子や季節のフェイスマスクなどはドラッグストアで買う。1回のコストは高いが、体験価値の演出には向いている。

100円ショップ(ダイソー・セリア)

ヘアゴム・綿棒・小分けボトル・ミニ石鹸など、単価が下がりすぎて業務用と大差ない品はここで揃える。ただし品質のブレが大きいので、写真映えする備品類には避けた方が無難。

清掃業者経由での一括仕入れ

これは意外と知られていないが、民泊専門の清掃業者は消耗品の卸ルートを持っていることが多い。うちは浅草の物件で、清掃業者に「補充込みで1泊◯円上乗せ」の運用をしている。使い分けの詳しい判断軸は民泊の消耗品の仕入れ先の使い分けにまとめた。

チャネル得意な品1泊原価への効き
アスクル・モノタロウ歯ブラシ・ミニアメ・水・コーヒー▲20〜30%
ドンキ・ドラッグストア急ぎ補充・季節品+15〜30%(体験価値で回収)
100円ショップ小物・単価が潰れた品▲10〜20%
清掃業者経由日用消耗品全般運用工数がゼロ化

物件タイプ別のシミュレーション(ワンルーム/1LDK/ファミリー)

うちの3物件で、月間稼働20泊・アメニティ費用を実際に集計したのが下の表。あくまで自分の運営データで、価格帯や客層で変わる点は改めて断っておく。

物件定員構成レベル1泊アメニティ原価月20泊での月額
新宿ワンルーム1〜2名標準320円/1名・620円/2名約9,500円
浅草1LDK4名標準+一部こだわり1,400円/4名約28,000円
大田区ワンルーム1〜2名必要最小限200円/1名・380円/2名約6,000円

同じ「ワンルーム」でも、新宿と大田区で月3,500円くらい違う。新宿はビジネス客が多く、歯ブラシとコーヒーの評価が跳ねやすいと感じたので標準構成を維持。大田区は羽田利用の1泊短期が中心で、荷物が少ないゲストが多く、削っても評価が落ちなかった。

浅草の1LDKは、4名で泊まる観光客のグループが中心。原価は他の2物件より一桁上だが、稼働単価も高いのでADR比では2〜3%に収まっている。ここを削ってレビューを落とすほうがトータルで損、という判断。

月間稼働日数によってどこまでコストがスケールするかは、リネンの領域だがリネンのレンタルと自前を月間稼働日数別に比較したシミュレーションの考え方が近い。アメニティも同じで、稼働が上がるほど「業務用まとめ買い+在庫回転」の恩恵が効いてくる。

在庫管理と補充の実務(月末に足りなくなる問題)

原価計算まで整えても、現場で回らなければ意味がない。実際、うちが一番失敗したのは在庫切れだ。冒頭の歯ブラシ3セット問題は、清掃業者から「あと在庫少ないです」の一言がなかった週に発生した。

在庫が読めない主因は3つある。ゲストが想定より持ち帰る、繁忙期に稼働が読めない、清掃業者から補充依頼が上がってこない。それぞれに対策がある。

持ち帰り対策:袋詰めと大容量ボトル

個包装のミニアメニティは持ち帰り率が高い。うちは新宿でシャンプー類をポンプ式300mlに変えたところ、消費ペースが約6割に落ちた。ボトルの初期投資は3本で900円、月200円弱の節約でも半年で回収できた計算。

繁忙期対策:3〜4月とGW前は1.5倍積む

東京の民泊は3月末〜4月上旬、GW、10〜11月の観光シーズンが跳ねる。過去の予約状況を見て、繁忙期前月には通常発注の1.5倍を仕込んでおく。この考え方は新宿・渋谷の繁忙期の枠確保でも書いた通り、清掃側と同じ発想。

清掃業者との連携:写真報告に在庫欄を追加

うちは清掃業者に、退去清掃時の写真報告フォーマットに「歯ブラシ残数」「トイレットペーパー本数」「水の本数」の3項目を追加してもらっている。これだけで在庫切れの発生がほぼゼロになった。清掃契約時に交渉する価値はある。

補足すると、これは追加料金なしで対応してくれる業者が多い。写真は元々撮って送ってくれる契約だったので、その写真の中に3つだけ在庫が写るようにアングルを決めてもらっただけ。追加コストゼロで在庫管理の負担が7〜8割減った、と体感してます。

逆に、業者側から在庫連絡が上がってこないのに補充込み契約を結ぶと、料金だけ払って在庫切れが直らない、という最悪の状態になりうる。契約前に在庫少の連絡がどのタイミングで来るか、フォーマットは何かを必ず確認したほうがいい。

在庫切れの怖さは、繁忙期の週末に集中する。金曜夜にチェックインがあって歯ブラシ切れ、が最悪パターン。うちは各物件に予備セット10泊分をロッカーに置いて、清掃業者が最低ラインを下回ったら自動で開封できる運用にしている。この予備在庫の存在が最後のセーフティネット。

よくある落とし穴と、原価を下げる時のブレーキ

原価を削るのは楽しい。けど、削りすぎて売上を落とすと本末転倒。実際にやってしまった失敗を3つ共有する。

1つ目、シャンプーを安物に切り替えた月にレビュー星が一時的に4.6→4.4に落ちた。「シャンプーの香りが強すぎた」というコメントが2件。1泊あたり30円の節約で得たものが、1泊あたりの単価下落で吹き飛んだ。

2つ目、コットン綿棒を撤去した時、女性ゲストから「化粧を落とすのに困った」というメッセージが来た。単価15円のアイテムで、これ。開封率30%くらいはあったのに、集計上「あまり減っていない品」に見えていたのが失敗の原因。

3つ目、ミネラルウォーターを2本→1本に減らしたら、家族連れから「子供の分がなかった」と評価コメント。定員に対して1本しか置かないのは、平均世帯人数を考えると少ないと今なら思う。

要は、原価を下げる時は「開封率」だけでなく「代替不能性」を見るべき、ということ。コットンは他で代替できないから撤去がきつい。カミソリはコンビニで買えるから撤去してもゲストが困らない。ここの差を見誤ると、数十円の節約で数千円の売上を失う。

レビュー低下が疑わしい時の詳細な要因切り分けは星4を星5に上げる箇所別ポイントにまとめた。アメニティ以外の要因も同居していることが多いので、合わせて見るのが確実。

季節と客層で原価はどう動くか(実データ)

原価は年間で一定ではない。うちの3物件でも、月によって1泊あたりのアメニティ費が1.3倍くらい振れる。要因は季節と客層の2つ。

季節で言うと、夏は水の消費量が明確に増える。7〜8月は1泊あたりのミネラルウォーター消費が通常月の1.5〜1.8倍。冷房を強めに入れて喉が渇くのだと思う。逆に冬は紅茶・コーヒーの消費が伸びる。この差は月あたり数百円レベルだが、無視すると発注が追いつかない。

客層で言うと、インバウンドと国内客で持ち帰り率が違う。うちの浅草物件は7割がインバウンドで、シャンプー小分けやコットン綿棒の持ち帰り率が国内客の物件(大田区)より体感で2倍近い。これは悪いことではなく、そういうものと理解して発注量を積んでいる。

女性ゲストの比率が上がる時期は、コットン・綿棒・ヘアゴム・小型ドライヤー用ノズルの消費が跳ねる。予約の名前や人数からある程度は事前に読めるので、清掃業者への『今週は多めに補充してほしい』の一声で調整している。

時期・客層消費が跳ねる品1泊原価への影響
7〜8月(夏)ミネラルウォーター・氷(あれば)+30〜50円
12〜2月(冬)コーヒー・紅茶・ティーバッグ+20〜40円
インバウンド比率高シャンプー類・歯ブラシ・スリッパ持ち帰り率2倍で+40〜80円
女性グループコットン・綿棒・ヘアゴム+10〜30円

こういう変動を無視して『1泊250円で年間回す』と決め打ちすると、繁忙期に在庫切れ→ゲスト不満→レビュー低下、というよくあるパターンにハマる。原価は動くもの、と最初から思っておくと運用が楽。

結局、原価と満足度のバランスをどう決めるか

ここまで長々と書いてきたが、最終的にはあなたの物件のADR(1泊あたり平均単価)と客層で決まる。目安として、うちが使っているのは「アメニティ原価はADRの2〜4%に収める」というシンプルな比率。

ADR8,000円のワンルームなら、1泊160〜320円がアメニティ費の上限。ADR20,000円の1LDKなら400〜800円まで乗せていい。ここに合わせて構成レベル(最小・標準・こだわり)を選び直す。

2%を下回っていて、レビューが星4台後半で安定しているなら削りすぎのサインではない。4%を超えているのに星4止まりなら、アメニティが刺さっていないので構成の中身を見直したほうがいい。金額の絶対値より、比率と満足度のセットで判断するのが自分のやり方。

正直、この比率は業界の標準値ではなく、自分が試して着地させた数字。ここは読者ごとに自分の物件で検証してほしい。他人の運営の数字をコピペしても、たぶん合わない。

業務用の仕入れ先探し・清掃業者と補充運用の交渉・複数業者への見積もり、この辺は一人でやると時間が溶けます。見つける君なら条件を入れるだけで清掃・リネンを含めた業者と話が進むので、まずは無料で比べてみるのが早いです。

よくある質問

Q1. 民泊のアメニティで最低限置くべき品は何ですか?

編集部(都内3物件運営)の実感では、歯ブラシ・ミニシャンプー類・ハンドソープ・トイレットペーパー・タオル・ドライヤーの6点が「削るとレビューに響く」ライン。ここに水1本とゴミ袋を足せば必要最小限の構成として成立する。1泊1名あたり原価はまとめ買いで150〜250円が2025年時点の目安。

Q2. アメニティ原価は売上のどのくらいが妥当ですか?

うちの運営ではADR(1泊平均単価)の2〜4%を目安にしている。2%未満は削りすぎでレビュー低下のリスク、4%超は費用対効果の見直し余地がある、という感覚値。ただし業界の統一基準ではなく、自分の物件と客層で検証してほしい。

Q3. 業務用の仕入れは最低いくらから始められますか?

アスクルやモノタロウは1個からでも買えるが、まとめ買いの単価恩恵が出るのは1品目3,000〜5,000円分から。歯ブラシ100本セット、ミニアメニティ100セット単位で仕入れるのが基本。初期在庫として1物件あたり2〜3万円分を仕込んでおくと、しばらく回る。

Q4. 民泊アメニティに法律上の決まりはありますか?

住宅宿泊事業法(民泊新法)自体には「歯ブラシを置け」といった品目指定はない。ただし同法第5条で衛生確保の措置が義務付けられており、寝具のシーツ交換など衛生関連は必須。詳細は観光庁の民泊制度ポータルサイトや、あなたの物件を所管する自治体・保健所で最新情報を確認してほしい。

Q5. 清掃業者にアメニティ補充もお願いできますか?

民泊専門の清掃業者は補充対応可のところが多い。方法は「オーナー支給品を清掃時に補充してもらう」または「業者仕入れ分を1泊◯円上乗せで請求してもらう」の2パターン。うちは物件ごとに使い分けている。契約前に見積もりで確認するのが確実。

Q6. 高級ホテルみたいなブランドアメニティを置くと元が取れますか?

ブランドアメニティは1泊1名で200〜500円追加になることが多く、ADRが上がるプレミアム物件(ADR2万円以上)でない限り原価負けしがち。うちは浅草の1LDKでも導入していない。写真映えを狙う目的で使うなら効果があるが、原価の観点だけで見ればハードルは高い。

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