民泊清掃を東京で外注するといくら?広さ・オプション込みの実勢レンジ

東京の民泊清掃の見積書と電卓が並ぶオーナーの机の情景 清掃の相場・費用

先週、新宿の部屋の清掃見積を3社から取り直した。同じ25㎡のワンルーム、同じリネン枚数、同じチェックアウト後の作業なのに、最安と最高で1回あたり2,600円の差が出た。年間の稼働を掛け算すると、この差は10万円を軽く超える。

「東京で民泊の清掃を外注するといくらなのか」という質問には、正直、一発で答えられる相場は存在しない。広さ・リネンの扱い・ゴミ回収の有無・繁忙期割増、この4つの組み合わせで簡単に倍近くまで動く。ワンルームで税込4,000円台の会社もあれば、同じ部屋でリネンとゴミを込みにすると9,000円を超える会社もある。

この記事は、都内で3物件(新宿ワンルーム25㎡/浅草1LDK45㎡/大田区ワンルーム28㎡)を兼業で運営している立場から、実際に受け取っている見積書と業界公表値を突き合わせて、東京の実勢レンジを整理したもの。断定はしない。でも「この数字を出されたら妥当か割高か」の判断軸は渡せると思ってます。

この記事の要点

  • 東京の民泊清掃を外注する場合、編集部調べで2026年時点の実勢は、ワンルーム基本清掃のみで概ね4,000〜6,000円、1LDKで6,000〜8,500円、リネン・ゴミ回収込みだと同じ物件で+1,500〜3,000円乗るケースが多い。
  • 公表値ベースでも、東京の民泊清掃はワンルームで4,000〜6,000円前後、1LDK〜2LDKで6,000〜8,500円前後という目安が出ている(bizpato / 民泊管理バンク)。
  • 見積書は「基本清掃」「リネン」「ゴミ回収」「消耗品補充」「繁忙期割増」の5行に分解して読む。総額比較は意味がない。
  • 住宅宿泊事業法(民泊新法)では、届出住宅について定期的な清掃と衛生確保が事業者の義務。外注しても最終責任はオーナーに残る。
  • GW・夏休み・年末年始は、料金より「枠が取れるか」の勝負。9月・2月の空き月に業者を切り替えるのが現実的。

数字だけ先に知りたい人は、ここでブックマークして戻ってきてもらってかまいません。一社ずつ電話して見積もりを取り直すのが億劫なら、条件を入れるだけで複数社を比較できる仕組みを使うのが早いです。

東京で民泊清掃を外注した実勢レンジ(広さ別)

結論から書く。東京23区で民泊清掃を外注する場合、基本清掃のみの1回あたり料金は、ワンルーム4,000〜6,000円、1LDK 6,000〜8,500円、2LDK以上は8,500円〜が現実的なレンジ。ここにリネン・ゴミ回収・消耗品補充を足すと、1回あたり合計で6,500〜11,000円くらいに着地する物件が多い、というのが自分の見積書ベースの感覚です。

公表値も近い。民泊管理バンクの2025年の記事では、東京の民泊清掃代行はワンルーム4,000〜6,000円前後、1LDK〜2LDKで6,000〜8,500円前後、一軒家や大型物件で10,000円以上が目安と紹介されている。全国平均を扱っている日本総政ファンドの資料だと、1LDK〜2LDKで1回3,000〜5,000円という数字が出ていて、これは東京の実勢より安い。地方も混じった全国平均は、東京基準では参考にならない、と思ってます。

実際の見積書を並べた比較表

特定の業者名は伏せます(優劣を断定する意図がないため)。3物件それぞれで直近に受け取った見積書を、同一条件に揃えて並べたのが下の表。数字は税込・1回あたり。

物件広さ基本清掃のみ+リネン交換+ゴミ回収合計(フル)
新宿ワンルーム25㎡4,400〜5,800円+1,200〜1,800円+800〜1,500円6,400〜9,100円
浅草1LDK45㎡6,600〜8,200円+1,800〜2,600円+1,000〜1,800円9,400〜12,600円
大田区ワンルーム28㎡4,800〜6,000円+1,200〜2,000円+800〜1,500円6,800〜9,500円

同じワンルームでも新宿と大田区で400円差くらい出る。羽田寄りの大田区は移動距離が長く、その分の交通費というより「移動時間が長い=1日にこなせる件数が減る」ぶん、単価に乗ってくる印象。これは業者側の視点でも合理的だと思ってます。

広さ別のより詳しい実勢価格は、以前まとめた1LDK・2LDK・戸建てそれぞれの東京の相場記事で分解しています。今回はワンルームと1LDKに絞りました。

見積書の「5行構造」を分解して読む

東京の民泊清掃の見積書は、まともな会社ならほぼ例外なく5つの行に分解できる。基本清掃・リネン交換・ゴミ回収・消耗品補充・繁忙期割増、この5つ。総額だけ見て「A社の方が安い」と判断すると、たいてい後で追加請求で逆転する。

2件目の浅草1LDKを外注し始めた最初の月、私はまさにこれで失敗しました。総額7,800円の見積を「安い」と思って発注したら、翌月の請求が11,200円。ゴミ回収と繁忙期割増と消耗品補充が別建てで乗ってきていて、契約書には確かに「別途」と書いてあった。読んでなかった自分が悪い。ただ、この構造を知らない状態で見積を比較しても意味がない、と痛感した瞬間だった。

基本清掃に含まれる範囲は会社ごとに違う

「基本清掃」の中身は驚くほどバラバラ。トイレ・浴室・キッチン・ベッドメイクまでは共通だけど、窓拭き・冷蔵庫内・電子レンジ内・玄関の靴の整頓あたりは、A社は含む・B社はオプション、みたいなことが普通に起きる。見積を取るときは「これは基本に含まれますか?」を項目ごとに聞くのが結局早いです。

セーフリーの記事では、35㎡までの物件で基本清掃4,000〜5,000円が中心と書かれている。ただしこれは全国平均寄りの数字なので、東京23区で同じ金額を期待するとまず取れない。都心プレミアムを差し引いて考える必要がある、と思ってます。

リネン交換とリネンレンタルは別物

「リネン交換」は作業料。オーナー側で用意した清潔なシーツを、業者がベッドに掛け替える工賃。「リネンレンタル」は物品込みで、業者が洗濯済みのリネンを持ち込み、汚れたリネンを持ち帰る仕組み。この2つを混同して見積を比較すると、金額感がまったく合わなくなる。

自前で洗濯を回すのとレンタルに切り替えるのとで月額がどう動くかは、実際に3物件で1年比較したリネンのレンタルと自前の月額コスト比較にまとめています。稼働率で分岐点が変わるので、一律「レンタルが得」とは言えないのが結論だった。

ゴミ回収は「事業系ごみ」扱いになる前提で考える

結論、民泊で出るゴミは家庭ごみとして自治体の収集に出せない、と考えておくのが安全。くらしのマーケットマガジンの解説でも、民泊で発生したゴミや廃棄物は事業所ごみとして扱うと明記されている。清掃代行がゴミ回収に対応していない場合は、オーナー側で処分方法を検討する必要がある、と書かれていて、これは本当にそのとおり。

浅草の1LDKで、開業直後の3週間だけ自分でゴミを回収して自宅マンションの集積所に出そうとして、管理会社から即時にストップがかかったことがあります。自宅で出るゴミの範囲を超えている、と。当たり前と言えば当たり前なんだけど、開業前は誰も教えてくれなかった。以来、ゴミ回収は業者に丸投げしている。

詳細は自治体・清掃事務所により運用が違うので、届出物件の所在自治体の担当窓口に確認してください。東京23区なら各区の清掃事務所、または保健所の民泊窓口が窓口になる。清掃代行に「ゴミ回収込み」で頼むと、多くの場合は業者が事業系一般廃棄物の許可業者と契約していて、その分の実費が乗ってくる形。1回あたり800〜1,800円くらいが、うちの3物件の実勢です。

繁忙期割増と当日依頼割増は「別物」

結論、繁忙期割増と当日依頼割増は別々に発生するので、契約前に両方の条件を確認しておく必要がある。年末年始・GW・夏休みは、業界公表でも別料金設定が一般的で、Livhubの記事でも年末年始には特別料金がかかる場合が多いと触れられている。

うちの体感では、繁忙期割増は基本料金の10〜25%、当日〜前日夜依頼の割増は20〜50%くらいの幅で見ておくといい。両方が同時に発生する日(GWの前日夕方に急に清掃が必要になった、など)は基本料金の1.5倍を超えることもあります。この日は自分で入る、という判断を早めにするための材料になる数字です。

そう。金曜21時にゲストからチェックアウトが早まる連絡が来て、翌朝10時に次のゲストが入る、というシチュエーションは月に1〜2回は起きる。この時のために、自分で回れる予備の1件を持っておくか、翌朝早朝対応の割増を飲むか、の判断が必要になる。判断コストも含めた総費用を見ないと、外注は損切りのタイミングを間違える、と最近は思ってます。

繁忙期の枠取りと絡む話は、業者の探し方そのものにも直結する。私が実際に試した5つのチャネルの使い分けは民泊清掃業者を探す5つの方法の記事で分解しています。マッチングサイトと地域業者と紹介、それぞれ得意な場面が違う。

ここまで読んで、自分の物件でいくらが妥当かをそろそろ具体的な見積で確かめたい、という段階なら、複数社に一度に条件を投げて比較する仕組みを試すのが手っ取り早いです。電話を1社ずつかけるより、条件を1回書けば済む。

住宅宿泊事業法の「清掃義務」は外注しても消えない

結論、住宅宿泊事業法(民泊新法)では、届出住宅について定期的な清掃と衛生確保が事業者の義務として定められている。国民生活センターの解説でも、届出住宅については定期的な清掃等をしなければならないと定められていると明記されている。福岡県の公式ページの整理では、届出住宅の設備や備品等は清潔に保ち、定期的に清掃、換気等を行うことが義務内容の一つとして挙げられている。

大事なのは、業者に外注していても、この義務の最終責任はオーナー(住宅宿泊事業者)に残る、という点。業者が手を抜いた清掃で衛生上のクレームが出た場合、保健所は業者ではなくオーナーに指導することになる。だから外注先の選定は、単価の比較だけじゃなく「保健所の目に耐えられる作業品質か」の観点で見る必要がある、と思ってます。

細かい要件は物件が住宅宿泊事業(民泊新法)なのか、簡易宿所なのか、特区民泊なのかで変わるし、自治体ごとに追加の条例がある地域も多い。所在自治体の民泊窓口・保健所で最新情報を必ず確認してください。厚生労働省・国土交通省の住宅宿泊事業法施行要領ガイドラインが一次情報として整理された参照先になる。

「安さ」で選ぶと3ヶ月で後悔する理由

結論、東京の民泊清掃で最安値だけを追うと、繁忙期に枠が取れない・品質のブレでレビューが落ちる・連絡が途絶える、のどれかを高確率で踏む。自分は3年で少なくとも4回踏んでいる。

安さの正体は3つある。1つ目は、繁忙期の優先度が下がる。同じ会社の中で「単価が低い顧客より、単価が高い顧客の物件を先に埋める」のは業者側として合理的な行動。GW前に「今週から入れません」と言われた経験があります。2つ目は、作業員の入れ替わりが早くて品質にムラが出る。3つ目は、担当者の連絡レスポンスが遅い、または夜間対応がない。

これが厄介。安さの弊害はチェックアウト直後には見えない。3ヶ月経ってからレビュー欄と稼働率の低下として出てくる。だから初回の見積比較の時点で「単価そのもの」より「単価と品質と繁忙期対応のバランス」を見ておく必要がある、と痛い勉強代を払って思ってます。

単価以外に必ず確認する4項目

見積書の金額欄以外で、契約前に必ず聞くようにしているのが以下の4項目。この4つで返答に濁りがある会社は、うちの物件では発注しない基準にしています。

  • 繁忙期(GW・夏休み・年末年始)の割増率と、枠の優先順位の考え方
  • 当日〜前日夜依頼の受付可否と、その場合の割増率
  • 作業品質に問題があった場合の再清掃対応の条件(無償か有償か、時間帯)
  • 損害保険の加入有無と補償範囲(家財の破損時にどこまで対応してくれるか)

外注そのものの全体像は、以前まとめた民泊清掃の外注完全ガイドで流れを整理しています。この記事は「東京の実勢金額」に特化した続編として書いています。

自分でやる vs 外注、金額だけで比較しない

結論、外注の是非は「1回あたり◯◯円が高いか安いか」ではなく、「自分でやった場合の時間を時給換算していくらの逸失利益になるか」で判断するのが現実的。私は本業があるので、平日日中は動けない。この制約がある以上、外注は必要経費であって節約対象ではない、と割り切っています。

浅草の1LDKだと、自分で清掃を1回入れると、往復移動含めて3時間30分くらいかかる。1時間あたりの自己時給を仮に3,000円と置けば、機会費用だけで10,500円。外注のフル料金9,400〜12,600円と比べたら、そもそも自分でやる意味がない、という結論になる。

これを実際に3物件で試算した記録は民泊清掃を自分でやると月いくら浮くかの検証記事にまとめています。物件数と本業の状況で分岐点は変わる、というのがそこでの結論だった。

見積を取る前に決めておくと交渉が早い3つの条件

結論、見積依頼の前にオーナー側で決めておくべき条件は「リネンをレンタルするか自前か」「ゴミ回収を業者に任せるか自分で運ぶか」「消耗品補充を業者に任せるか自分で置きに行くか」の3点。この3つを決めずに見積を投げると、返ってくる金額が会社ごとに条件がバラバラで比較にならない。

うちの新宿ワンルームでは、リネンはレンタル・ゴミは業者・消耗品は自分で月1回置きに行く、という組み合わせに落ち着いている。理由は、リネンレンタルは稼働率が高いと自前より安くなる(前述の比較記事参照)、ゴミは事業系扱いで自分では出せない、消耗品は本業帰りに寄れる立地なので機会費用がほぼゼロ、というシンプルな計算です。

大田区の物件は羽田寄りで、自宅から往復2時間かかる。消耗品を置きに行く時間コストが浮かないので、こちらは全部外注に寄せている。物件ごとに条件が違うのは当たり前で、3物件を同じ契約にしようとして失敗した時期もありました。

広さ・頻度・エリア別の相場感を体系的に押さえておきたい人には、以前書いた民泊清掃の相場・料金の総合ガイドもあわせて読むと、この記事の数字の位置が見えやすくなると思います。

結局、東京で外注するなら年間いくら想定しておけばいいか

結論、東京のワンルーム物件を1つ、年間の稼働日数を200泊・平均連泊数を3泊と仮定すると、清掃回数はだいたい66〜70回。フル料金7,500円で計算すると年間約50万円、9,000円で計算すると年間約60万円がざっくりの外注費レンジになる。

1LDKで同じ条件だと年間70〜85万円くらい。うちの浅草の1LDKは2024年の実績で年間82万円だった。想定より少し高かった理由は、GW・夏休みの繁忙期割増と、直前予約の当日清掃依頼が予想より多かったこと。この2つが年間で+8万円くらい効いていた。

まあ、そういうこと。外注の年間予算を組むときは、基本料金×回数だけで足すと必ずショートする。繁忙期割増と当日依頼割増の分を、基本料金の10〜15%くらい上乗せしておくと、年末に赤字補填で慌てなくて済みます。

ここまで書いてきて、正直、東京の民泊清掃の「正解の1社」は存在しないと思ってます。物件の場所・広さ・稼働率・オーナーの兼業状況、この4つの掛け算で最適な業者は変わる。だから見積は最低3社は取る、というのが私の中では動かないルールになっています。判断は最終的にあなた次第。ただ「相場感を知らないまま最初の1社と契約する」だけは、私と同じ失敗をしてほしくない。

複数社の見積を一度に取り直したい、というタイミングなら、条件入力だけで比較できる仕組みが用意されているので、まずは無料で試してみるのが早いです。

よくある質問

Q1. 東京の民泊清掃はワンルームだといくらが妥当?

編集部調べで2026年時点の実勢は、基本清掃のみで1回4,000〜6,000円、リネンとゴミ回収を含めたフルで6,500〜9,500円くらいがワンルームの一般的なレンジ。ただしエリア(都心3区か周辺区か)・繁忙期・当日依頼割増でここから上下します。3社見積を取って中央値を採用するのが安全、と思ってます。

Q2. 民泊のゴミは家庭ごみとして出してはいけない?

民泊で発生するゴミは事業系廃棄物として扱う前提が原則。自治体や物件の運用によって細部は異なるため、届出物件の所在自治体の清掃事務所や保健所窓口で必ず確認してください。多くの清掃代行業者はゴミ回収オプションを持っているので、そこに乗せるのが実務的には楽です。

Q3. 繁忙期の割増はどれくらい見ておけばいい?

年末年始・GW・夏休みは基本料金の10〜25%増、当日〜前日夜の急ぎ依頼はさらに20〜50%増が業界でよく見る幅。両方が重なる日は基本料金の1.5倍を超えることもあります。契約前に「割増の適用条件」と「その日に枠が取れる優先順位」を必ず確認してください。

Q4. 見積書のどこを見れば「割高」がわかる?

基本清掃・リネン・ゴミ回収・消耗品補充・繁忙期割増の5行に分解して、行ごとに他社と比較する。総額だけで判断すると、後から追加請求で逆転するケースが多いです。あと、基本清掃に含まれる作業範囲(窓拭き・冷蔵庫内・電子レンジ内など)を項目ごとに聞いておくのも大事、と思ってます。

Q5. 清掃を外注していれば、民泊新法の清掃義務は満たしたことになる?

住宅宿泊事業法では届出住宅について定期的な清掃と衛生確保が事業者の義務とされていますが、外注しても最終責任はオーナー側に残ります。業者が手を抜いた清掃でクレームや衛生事故が起きた場合、指導の対象はオーナーです。契約時に作業内容を書面で明確化し、定期的にオーナー自身が現場を確認する体制を持っておくのが安全。詳細な要件は所在自治体の民泊窓口で確認してください。

Q6. リネンはレンタルと自前どっちが得?

稼働率と物件数によって分岐点が変わります。うちの3物件で1年比較した実感では、稼働率が高い(月20泊超)ならレンタルが月額で優位、稼働率が低い(月10泊以下)なら自前+外注洗濯の方が安く済むケースが多い。詳細は本文中に貼ったリネン比較記事で数字を出しています。

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