民泊清掃を深夜・早朝に依頼するといくら上がる?時間帯別の割増相場

深夜の民泊物件の玄関先で清掃道具を運ぶ様子 清掃の相場・費用

金曜の23時半、浅草の1LDKからLINEが飛んできた。「深夜便で羽田に着くから、24時に入りたい」。前のゲストのチェックアウトは同じ日の11時。清掃業者にはもう帰ってもらっていて、また呼び直すことになった。翌日の朝一便で入るゲストのために、深夜1時から清掃が始まった、という夜が、去年から数えて片手では足りない。

民泊清掃を22時以降や早朝5〜7時に頼むと、日中料金より確実に上がる。上がる根拠は労働基準法の深夜割増(22時〜翌5時、25%以上)と、業者側の人繰りコスト。ただ、上がり幅はどこも一律ではなく、業者によって「+25%」「+2,000円/回」「一律1.5倍」など、乗せ方がバラバラ。ここが混乱の元です。

この記事では、都内3物件(新宿・浅草・大田区)を兼業で回している自分が、深夜・早朝の見積もりを何度も取ってきた実額と、法令の一次情報を突き合わせて整理します。相場、乗せ方の3パターン、交渉の余地、そもそも深夜清掃を減らすチェックイン設計まで。今夜の1件をどう捌くかの判断に使ってください。

  1. この記事の要点
  2. 深夜・早朝の清掃料金はいくら上がるのか(結論)
    1. 時間帯別・料金レンジの目安(東京・ワンルーム基準)
  3. 上乗せの3パターン(どの乗せ方が損か)
    1. パターン1: 定率上乗せ(基本料金×1.25〜1.5)
    2. パターン2: 固定額上乗せ(+1,500〜3,000円/回)
    3. パターン3: 時間帯別テーブル(22時台+20%、深夜+40%、早朝+30%)
  4. なぜ深夜清掃は割高になるのか(労基法と商習慣の二階建て)
    1. 早朝5時〜7時の扱いが業者ごとに違う理由
  5. 実例:うちの3物件で払っている深夜早朝の実額
    1. 新宿区・約25㎡ワンルーム(日中4,800円)
    2. 台東区・浅草の45㎡1LDK(日中7,500円)
    3. 大田区・羽田寄りの28㎡ワンルーム(日中5,200円)
  6. 深夜料金を下げる交渉と、そもそも回数を減らす設計
    1. 手1: 月契約に組み替える(頻度でまとめる)
    2. 手2: チェックイン設計で時間帯をずらす
    3. 手3: 早朝7時以降の業者に切り替える
  7. 深夜早朝対応の業者を選ぶときのチェック項目
  8. 見積もりの妥当性を判断する二階建てチェック
  9. 深夜料金と一緒に発生しやすい追加費目に注意
    1. 繁忙期と深夜の重ね掛けは要警戒
  10. よくある質問
    1. Q1. 深夜清掃の割増料金に法的な根拠はありますか?
    2. Q2. 早朝6時開始の清掃も割増料金が発生しますか?
    3. Q3. 22:30に開始して23:30に終わる清掃は、日中料金か深夜料金か?
    4. Q4. 深夜清掃は毎回同じ業者に頼んだほうが安くなりますか?
    5. Q5. 深夜清掃を減らすためにチェックイン時刻を制限しても法的に問題ないですか?
    6. Q6. 深夜料金として1回1万円を超える提示は妥当ですか?
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この記事の要点

  • 労働基準法第37条第4項は、午後10時から翌午前5時の労働に対して通常賃金の25%以上の割増を義務付けている(深夜割増賃金)。清掃業者の深夜料金の根拠はここにある。
  • 編集部調べで、都内の民泊清掃の深夜・早朝上乗せは「基本料金の+20〜50%」または「+1,500〜3,000円/回」が中心レンジ。ワンルームで通常5,000円なら、深夜帯は6,000〜7,500円が現実的な着地。
  • 厳密な「深夜」は22時〜翌5時。ただし業者によっては21時以降・6時以前を「早朝深夜枠」として割増対象にすることが多く、実務では20時開始/7時開始あたりから交渉が必要になる。
  • 単発の深夜依頼は割高になりやすい。前日連絡・24時間営業を明記している業者との月契約に組み替えるか、チェックイン時刻を後ろにずらす設計で回数自体を減らすほうが年間コストは下がる。
  • 金額の妥当性は、深夜割増(25%)+業者の人繰り上乗せの二階建てで説明されているか、で判断するとブレない。

一社ずつ深夜対応の可否を電話で聞くのは時間がかかります。条件(エリア・時間帯・広さ)を入れれば深夜早朝OKの清掃業者をまとめて比較できる仕組みを試してみるのが早いです。

深夜・早朝の清掃料金はいくら上がるのか(結論)

結論から。編集部が2024〜2025年に都内で取った見積もりを並べると、深夜(22時〜翌5時)と早朝(5〜7時)の上乗せは、基本料金に対して+20〜50%か、または回あたり+1,500〜3,000円が中心。ワンルームの日中5,000円が、深夜帯だと6,000〜7,500円になるのが実感に近いです。1LDKや2LDKだと絶対額の上乗せは同程度でも、率で見ると小さくなる傾向。

ここに深い理由はシンプルで、労働基準法第37条第4項が「午後10時から翌午前5時」の労働に対し通常賃金の25%以上の割増を義務としているからです。清掃業者が自社スタッフを深夜に動かすなら、この25%を人件費に乗せた上で、移動費・機会損失・希少性を加算する。「+25%」で済むのは自社スタッフを回している法人だけ、というのが正直な相場観です。

個人フリーランスに直で頼む場合は、雇用関係がないので厳密には労基法の深夜割増は適用されない。だが「深夜に動くならその分もらいたい」という感覚は同じで、結果として+2,000〜3,000円/回で提示してくる人が多い。安いから頼む、ではなく、深夜に動ける個人と繋がっておくこと自体が資産になる、というのがいまの自分の感覚です。

時間帯別・料金レンジの目安(東京・ワンルーム基準)

清掃開始時刻区分上乗せの目安ワンルーム実額の目安
9:00〜17:00日中(基準)±04,000〜6,000円
17:00〜20:00夕方+0〜10%4,000〜6,500円
20:00〜22:00準深夜+10〜25%5,000〜7,000円
22:00〜翌5:00深夜(法定)+25〜50%6,000〜8,500円
5:00〜7:00早朝+20〜40%6,000〜8,000円
7:00〜9:00早朝(軽め)+0〜15%4,500〜6,500円
編集部調べ、2024〜2025年に都内で取得した見積もりベース。物件の広さ・繁忙期・業者の稼働状況で変動します。

ややこしいのは「早朝」の定義。労基法上の深夜は明確に翌5時までなので、6時開始なら法的な深夜割増は乗らないはずですが、実際には多くの業者が「早朝枠は22時〜翌7時まで割増」で運用しています。理由は前日夜からのスタッフ移動・始発前のタクシー代を織り込むから。ここは法的根拠ではなく商習慣として理解する部分。

上乗せの3パターン(どの乗せ方が損か)

深夜早朝の料金の乗せ方は、大きく3パターン。同じワンルーム深夜1時開始でも、パターンによって最終請求が1.3倍〜2倍まで差が出ます。見積書を見るとき、まずこのどれかを見分けてください。

パターン1: 定率上乗せ(基本料金×1.25〜1.5)

一番わかりやすいタイプ。日中5,000円→深夜7,500円(1.5倍)のように、率で乗せる。法人系の清掃会社に多い。法律の25%割増をベースに、経費や人繰りを足して1.3倍〜1.5倍に着地しているケースが多いです。

このタイプの利点は、稼働時間が長いほど絶対額の上乗せが大きくなる仕組みで、業者・オーナー双方に納得感がある点。2LDKで基本8,000円なら深夜12,000円まで乗る。広い物件を深夜に頼むなら、この方式のほうが業者は動きやすい。

パターン2: 固定額上乗せ(+1,500〜3,000円/回)

個人フリーランスやマッチング経由で多いのがこれ。「深夜料金は一律+2,000円で受けます」というシンプルな乗せ方。ワンルームで基本4,500円なら6,500円で着地。

広い物件だと業者側の実労働に対して割に合わなくなり、断られやすい。逆にワンルームだと定率方式より安くつくことが多く、自分の新宿の25㎡はもっぱらこの方式で頼んでいる人と組んでます。ここは相性の話。

パターン3: 時間帯別テーブル(22時台+20%、深夜+40%、早朝+30%)

大手の代行会社や、清掃をシステム化している運営会社にたまにある。時間帯を4〜6段階に刻んで割増率が変わる方式。書面としては一番きちんとしているけれど、直前で時間帯が跨いだ場合の計算がややこしく、請求後にトラブルになりやすい。

契約前に「22:50に開始して23:10までかかった場合はどちらの単価か」を必ず確認しておく。ここを詰めずに始めると、繁忙期に必ず揉めます。自分は一度これで揉めて、以来、契約書に開始時刻ベースで単価を確定させる条項を入れてもらっています。

ちなみに費目別の追加料金の妥当ラインを整理した過去記事に、深夜・繁忙期を含む1回あたり追加料金の許容範囲をまとめてあります。乗せ方が「深夜料金」だけでなく「リネン」「ゴミ」など複数重なった請求を読み解くのに役立ちます。

なぜ深夜清掃は割高になるのか(労基法と商習慣の二階建て)

結論を先に。深夜料金の上乗せは、①労基法上の深夜割増25%、②業者の商習慣上乗せ(機会損失・移動・希少性)の二階建てで見ると、金額の妥当性がすぐ判断できます。

労働基準法第37条第4項は、使用者が午後10時から翌午前5時までの間に労働させた場合、通常の労働時間の賃金の計算額の25%以上の率で計算した割増賃金を支払わなければならない、と定めています。これは法定義務なので、清掃業者が自社スタッフを深夜に動かすなら必ずコストとして発生する。管理監督者であっても深夜割増は支払い義務がある、という点も含めて、逃げようがない。

これが一階部分。二階部分は業者ごとの商習慣です。深夜帯は電車が動いていないのでタクシー代がかかる。翌朝の日中案件に体力を残すため、代替スタッフを立てる調整費もかかる。「その日しか動けない」というオーナー側の緊急度も価格に乗る。ここは法律ではなく需給の話。

個人フリーランスに直で頼む場合、厳密には労基法の使用者・労働者関係ではないので、25%は法的な強制ではない。それでも「深夜に動くならその分もらいたい」という感覚は同じで、結果として業界の相場感が+25〜50%あたりに収束している。この構造がわかっていると、見積もりで「深夜料金+50%」と言われても、内訳を聞き返せる。

早朝5時〜7時の扱いが業者ごとに違う理由

労基法上の深夜は「午後10時から午前5時まで」で明確。つまり6時開始・7時開始の清掃は、法的には深夜割増の対象外。にもかかわらず、多くの業者が「早朝は5時〜7時まで割増」としている。

理由は、6時開始の現場に入るスタッフは始発では間に合わず、5時前に自宅を出るしかない。この移動時間も労働時間として計算されうるので、結局は深夜手当を払うことになる。事業者としては「早朝枠」として上乗せせざるを得ない、という構造です。ここは一次情報というより、業界の運用として理解しておく部分。

実例:うちの3物件で払っている深夜早朝の実額

抽象論だけだと判断しづらいので、自分が実際に払っている金額を出します。物件の詳細特定を避けるため一部丸めていますが、比率と乗せ方の傾向は本物です。

新宿区・約25㎡ワンルーム(日中4,800円)

個人フリーランスに固定額+2,000円で受けてもらっています。深夜1時開始でも4,800+2,000=6,800円。年に4〜5回発生する深夜依頼だけこの人に、日中は別業者、という使い分け。

この方に出会うまでに、3回別の業者に断られました。深夜対応可、と広告に書いていても「今週は無理」で終わることが多い。実質的に動ける人を確保しておくことのほうが、単価の交渉より価値がある、と痛感した一件。

台東区・浅草の45㎡1LDK(日中7,500円)

法人契約で1.4倍ルール。深夜だと7,500×1.4=10,500円。広い分、絶対額の上乗せは3,000円で、率としては「率方式のほうが割安」に見える。ただし2時間半かかるので、労働量に対する単価としては業者側も納得しやすいバランス。

2024年秋から、この物件だけ月契約に切り替えました。深夜早朝の枠を月2回まで無料オプションで含む契約にできて、単発で毎回+40%を払うより年間で17万円ほど下がった計算。稼働が高い物件は月契約の効きが大きい。

大田区・羽田寄りの28㎡ワンルーム(日中5,200円)

ここは羽田利用の外国人ゲストが多く、深夜到着・早朝チェックアウトの比率が高い。時間帯別テーブル方式の業者と契約していて、22:00〜翌5:00は+40%、5:00〜7:00は+30%、7:00〜9:00は+15%。細かい分、月末の請求書はいつも複雑です。

この物件は、そもそも深夜清掃をゼロに近づける方向で運用を変えました。チェックイン17時以降、チェックアウト10時以前を運用ルールに固定して、清掃は前泊ゲストの退出後・当日午後で回す。平日夜のチェックアウトを扱える業者の探し方を参考に、深夜清掃自体を減らす発想に切り替えたら、年間の追加料金が半分になった、という感覚です。

深夜料金を下げる交渉と、そもそも回数を減らす設計

結論。深夜清掃の単発交渉で単価を大きく下げるのは難しい。ただ、「頻度をまとめる」「時間帯を前倒す」「そもそも減らす」の3手で、年間支出は明確に下がります。単発の値切りより効きます。

手1: 月契約に組み替える(頻度でまとめる)

月10件以上の稼働があるなら、月契約に切り替えて「深夜枠込みの月額」に変える。業者側もスタッフを月固定で組めるので、単価を落としやすい。うちの浅草物件はこれで年17万円下がりました。

ただし月契約は落とし穴もあります。深夜枠が月2回までなら3回目からは通常の割増、というケースが多い。契約書の「深夜早朝の含み回数」と「超過時の単価」を、必ず数字で明記してもらう。月額固定と回数課金の損得を稼働日数別に試算した記事も参考にしてください。

手2: チェックイン設計で時間帯をずらす

チェックイン時刻を16時か17時以降に固定する。ホテル業界の一般的なチェックインは15時前後、チェックアウトは10〜11時ですが、民泊は自由に設定できる。深夜到着ゲストを避けたければ、Airbnbのハウスルールで「セルフチェックインは20時まで、それ以降は追加料金または受入不可」と明記しておく。

羽田・成田近くの物件だと深夜便着のゲストを完全に排除するのは難しいですが、リクエスト予約制にして、事前に清掃スケジュールを伝えて調整する形にすれば、深夜清掃はかなり減らせる。うちの大田区物件はこれで月1件以下に落ちました。

手3: 早朝7時以降の業者に切り替える

朝9時以降しか動けない業者から、7時開始OKの業者に変えるだけで、深夜依頼の必要性が減る場合があります。10時チェックアウト→11時清掃開始→15時チェックイン、という日中運用に完全に収めやすくなる。

7時開始OKの業者は少ないですが、探せば個人フリーランス層に一定数います。深夜早朝対応の交渉の目安は業者ごとに幅があるので、初回問い合わせ時に「実際の稼働実績」を必ず聞いておくのがおすすめです。

単発でその日限りの深夜業者を探すより、条件を入れて深夜早朝OKの業者を一括で比較したほうが、結果として枠を確保できる確率は高いです。まずは無料で候補を出してみるのが早いと思ってます。

深夜早朝対応の業者を選ぶときのチェック項目

結論。「深夜対応可」の一言だけを鵜呑みにせず、下の5項目を初回問い合わせで確認しておく。ここを詰めずに始めると、当日「今週は無理」と断られて詰みます。

  • 実際に深夜(22時以降)の稼働実績が月何件あるか(0件と月10件では信頼度が桁違い)
  • 深夜早朝料金の乗せ方(定率か固定額か時間帯別テーブルか)と、開始時刻が時間帯を跨いだ場合の単価確定ルール
  • 前日夜の依頼受付締切時刻(当日連絡OKなのか、前日18時までなのか)
  • キャンセル料の発生時刻(前日中はゼロなのか、24時間前を切ると全額なのか)
  • スタッフが1名固定か複数体制か(1名固定だと病欠時に代替が立たず、深夜だと特に詰みやすい)

特に3番目のキャンセル料は要注意。深夜清掃はゲスト都合で急に不要になることもあり(フライト遅延で翌日入り、など)、キャンセル料が全額発生する契約だと痛い。うちは前日18時以降キャンセルで50%、当日で100%、という契約に落ち着いています。

契約前の質問リストは対応時間・キャンセル料・遅延時対応の質問30項目にまとめてあります。深夜案件を頼む予定があるなら、初回商談で必ず全項目つぶしておいたほうがいい。

見積もりの妥当性を判断する二階建てチェック

結論。深夜早朝の見積もりを「高い/安い」で見るのではなく、「①法定深夜割増(25%)+②業者の商習慣上乗せ」の二階に分解して見ると、妥当性がクリアに判断できます。

たとえば日中5,000円のワンルームで、深夜料金8,000円(+60%)を提示されたとする。うち25%(1,250円)は労基法由来。残り1,750円が商習慣の上乗せ。この1,750円が高いか安いかは、業者が自社スタッフ体制なのか、外部スタッフを呼ぶのか、往復タクシーが必要な立地か、で決まります。

「+60%の内訳を教えてください」と聞ける関係性の業者が正解。答えられない、あるいは「うちの規定なので」で終わる業者は、繁忙期に別の場面でも同じ姿勢になる可能性が高い。単価だけで選ばず、内訳を説明できる相手を選ぶことのほうが、長期的には得をする、と自分は思ってます。

より一般的な料金相場の全体像は、民泊清掃の相場・料金を広さ・頻度・エリア別に整理した記事にまとまっています。深夜料金の妥当性は、まず日中の相場を知ってからのほうが判断が早い。

深夜料金と一緒に発生しやすい追加費目に注意

結論。深夜清掃の請求書は、深夜料金以外の項目も同時に膨らみやすい。深夜割増だけを見ていると、他の費目でさらに乗せられていることに気づかない。

典型的なのが、①リネン緊急配送(通常配送に間に合わないため+2,000〜3,000円)、②ゴミ回収代行(深夜だと集積所に出せず持ち帰りで+1,000〜2,000円)、③交通費実費(深夜割増タクシー代の実費請求)。うちの浅草物件で、深夜清掃1回に対して深夜料金+3,000円のはずが、最終請求で+8,000円になっていたことがあります。差額は上の3項目でした。

見積もり時点で「深夜対応時に発生する可能性のある追加費目を、上限額と一緒に全部出してください」と聞いておく。上限を提示できない業者とは、単発依頼だけで付き合う。継続契約はしない、というのがいまの自分のルールです。

繁忙期と深夜の重ね掛けは要警戒

GW・お盆・年末年始の深夜依頼は、深夜割増+繁忙期割増のダブルで乗ってくる。繁忙期は編集部調べで1.2〜1.5倍が相場で、これに深夜1.4倍が重なると、日中比で2倍近くになる計算。

繁忙期の深夜清掃はそもそも枠が取れない前提で、①ゲストのチェックイン時刻をずらしてもらう、②当日は自分で仮清掃だけしておいて翌日入り直す、のどちらかで凌ぐことが多いです。繁忙期の深夜は、金で解決しようとするほど不利。時間で解決するのが正解。

深夜対応OKの業者を単発で探すのは、繁忙期ほど絶望的になります。条件を絞って比較できる仕組みで、あらかじめ複数の候補と接点を作っておくと当日の余裕が違います。

よくある質問

Q1. 深夜清掃の割増料金に法的な根拠はありますか?

清掃業者が自社スタッフを使う場合、労働基準法第37条第4項により、午後10時から翌午前5時までの労働に対して通常賃金の25%以上の割増賃金を支払う義務があります。業者側の人件費コストが上がるため、これがそのまま清掃料金の上乗せの一階部分になります。ただし個人フリーランス(雇用関係なし)に直接発注する場合、この法的義務は業者側にはかからず、あくまで商習慣として+25〜50%程度の上乗せが相場、という位置づけです。

Q2. 早朝6時開始の清掃も割増料金が発生しますか?

労働基準法上の深夜割増は午後10時〜翌午前5時までなので、6時開始・7時開始は法的な深夜手当の対象外です。ただし実務では、多くの業者が5時〜7時を「早朝枠」として+20〜40%程度の割増をつけています。理由は、6時到着のスタッフは始発に間に合わず自宅を5時前に出る必要があり、結果としてタクシー代や実質的な深夜移動時間が発生するため。「早朝は割増する業者が多いが、必ずしも全業者ではない」と理解して、業者ごとに確認するのが確実です。

Q3. 22:30に開始して23:30に終わる清掃は、日中料金か深夜料金か?

業者によって扱いが分かれるため、契約前に必ず確認が必要です。多くの業者は「開始時刻ベース」で単価を確定し、22:30開始なら全時間を深夜単価で計算します。一方、時間帯別テーブル方式の業者は「時間帯を跨いだ場合は各時間帯の分数で按分」する運用もあります。契約書に「時間帯跨ぎの単価確定ルール」を明記してもらうのが、後日の請求トラブルを防ぐ確実な方法です。

Q4. 深夜清掃は毎回同じ業者に頼んだほうが安くなりますか?

基本的にはイエスです。深夜対応可能なスタッフを確保している業者は限られるため、単発発注を繰り返すより、月間の稼働数をまとめて月契約にしたほうが1回あたり単価は下がります。月10件以上の稼働があるなら、月額固定+深夜枠込みの契約に組み替える価値があります。ただし月契約でも「深夜含み回数の上限」と「超過時単価」を契約書に明記しないと、結局単発と同じ金額を払うことになるので注意してください。

Q5. 深夜清掃を減らすためにチェックイン時刻を制限しても法的に問題ないですか?

住宅宿泊事業法上、チェックイン・チェックアウトの具体的な時刻を規制する条文はなく、事業者が合理的な範囲で設定できます。Airbnbなど宿泊仲介サイト上のハウスルールでチェックイン時刻を設定するのは一般的な運用です。ただし、ゲストが認識しやすい形で事前に明示し、フライト遅延などやむを得ない事情への配慮を示しておくのが実務的です。個別の法解釈に不安がある場合は、お住まいの自治体の民泊窓口や観光庁の民泊制度ポータルサイトの一次情報で確認してください。

Q6. 深夜料金として1回1万円を超える提示は妥当ですか?

物件の広さ・立地・繁忙期の状況によります。都心のワンルームで日中5,000円が深夜1万円(2倍)は、率としては高めですが、繁忙期・当日依頼・タクシー実費込みなら発生しうる範囲。判断のコツは「日中料金×1.25(法定深夜割増)=法的コスト最低ライン」と「上乗せ分の内訳(人繰り・移動・希少性)」を業者に説明してもらうこと。内訳を答えられない業者との継続契約は避けたほうが無難です。

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